飛行機はどれくらい高くを飛ぶと思いますか? 富士山くらい?それとも宇宙に近いの?今回はその盲点、解決しちゃいます
どれくらい高くを飛ぶの?
みなさん、飛行機がどれくらいの高度で基本的に飛行しているか、知っていますか?
富士山くらいとかですか?それとも宇宙とほぼ変わらないのでしょうか?
答えは,富士山の2-3倍程度の高さです
飛行機の平均的な巡航高度は「33,000feet (≒ 10,000 m)」と言われています。
<飛行機の巡航高度>
- 33,000 feet
- 10,000 m
- 富士山の2-3倍
フィートとは
ここで出てきました 謎の単位「フィート」。
簡単に説明すると、フィートとは長さの単位であり、「1feet = 0.3048m」で換算できます。つまり、飛行機の平均巡航高度「33000feet」は、「約一万m」ということになりますね。
ちなみにこの「feet」は「foot(=足)」の複数形であり,足の長さを基準にした単位です。足の長さと考えると覚えやすいですね!
足の長さ30 cm って大きいね...
ボクの靴21cmだけだよぉ
また、この「フィート」という単位はよく「ft」と略されます。例えば,flightradar24という,リアルタイムで飛行機の情報を見ることのできるサイトを見てみます。左の欄の「Altitude=高度」のところに「32,975 ft」と書いてあります。これです。そしてやはり33,000ft近いですね。その右に薄く10,050mともしっかり記載されていますね。
この写真は<HND→LAX>のNH106便なんですが、現在地は太平洋上空です。つまり長距離飛行のど真ん中ってことです。このように太平洋上空などを長時間飛行するときは「33000ft」付近にするようです。他の機体をみても、「30000ft~38000ft」くらいまでには収まっていました。
でも高度一万メートルで飛ぶって誰が決めたの?
偉い人?
お、いい質問だね。
実はしっかりとした理由があるんだよ。
なぜ一万mの高度で飛行機は飛ぶの?
飛行機がなぜ一万mの高度で飛ぶのか、って気になりませんか?
別にもっと低くても良さそうなのに。って思いませんか?
そしたら、上昇とか降下の時間が短縮できそう。とか。
答えは「気圧」にあるんです。
空気の濃度が上空ほど薄くなるのを知っていましたか?
だからこそ高山病と呼ばれるものもあるし、登山に酸素ボンベを持っていく人だっています。
そして、空気の濃度が薄くなると、実は空気抵抗が小さくなるのです。
押しのける空気の粒子の量が少なくなるからですね。
そのため、高度が高いほど、空気抵抗が小さくなり、燃費良く飛行することが可能になるのです。
だったら、できるだけ上昇しちゃえばいいの?
それはまた 別の問題が発生します。
飛行機のエンジンの仕組みが問題になるのです。
飛行機のエンジンは、取り込んだ空気を一度圧縮させ、それを燃焼することで爆発させることで、推進力を得ています。
しかし、もし高度が高すぎた場合、空気の濃度が薄すぎて、燃焼しても、大した推進力を得ることができなくなってしまいます。
そのため、「一万メートル」という数字は、空気抵抗と推進力のバランスを見て、一番効率のいい値ということになります。
まとめ
こんなしっかりとした理由があって、高度を決めているなんて、考えていた人は少ないのではないでしょうか?
それにしても、富士山の約三倍の高度、夢のある高さですね。
話してると僕も飛行機に乗りたくなってきました。
飛行機の高度だけでなく、速度だってしっかりといろいろ理由があるんです。
パイロットの操作する速度と、管制官が見る速度、って全くの別物だっていうこと知っていましたか???!!!
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