車を運転するには自動車免許が必要です。それと同様に、飛行機を運転するにも専用の資格が必要です。しかし、エアラインのパイロットに求められる資格は1つではありません。今日はその資格たちを紹介します!
1. 操縦士技能証明
一つ目は、もちろん飛行機を操縦する技術の証明資格です。しかし、これにも以下の3種類があります。
自家用操縦士<PPL>
報酬を得ずにフライトをするための資格です。パイロット訓練の最初にこれを取得してから、ソロフライト訓練が始まります!
事業用操縦士<CPL>
報酬を得てフライトをするための資格です。航空会社では、副操縦士に求められる資格となっています。
定期運送用操縦士<ATPL>
これが操縦士技能証明の最上位です!これを取得すると、機長としてフライトすることが初めて許可されます。
2. 第1種航空身体検査証明
パイロットはお客様の命を預かっているため、パイロット自身の健康は欠かせません。そのため、脳波のチェック等細かい基準を全てクリアした者しかパイロットにはなれないのです。
航空身体検査は2種類あり、第1種と第2種に別れていますが、自家用操縦士までは第2種であり、事業用・定期運送用の場合は第1種が必要となっているので、エアラインパイロットであれば、一番厳しい基準である、第1種航空身体検査を合格しなければいけません。
この身体検査は、有効期間が基本的に1年間であり(年齢によって6ヶ月)、毎年受け直さなければいけません。そのため、パイロット人生はずっと健康状態との戦いとなるのです。
3. 計器飛行証明<IR>
これは、①の技術証明に付随する証明であり、定期運送用操縦士を取得するには必ず必要になるものです。
具体的には、有視界飛行(VFR)ではなく、計器飛行(IFR)をするために日本で必要な資格となっています。
4. 型式限定
それぞれの飛行機に対する特有の資格です。
飛行機には、A320やB787などと様々な種類があり、全て操縦方法が若干異なります。そのため、新しい飛行機を操縦するためには、数ヶ月の訓練の基で機体別の資格を取る必要があります。
5. 航空無線通信士
パイロットは飛行中に地上や他機と通信するために、無線を使用します。その無線を使用するためにも資格がいるのです。
具体的には、無線のしくみから、航空英語、航空法まで幅広い分野に関する試験を合格しなければいけません。
この資格は、航空管制官や航空会社のオペレーションセンターの人など、航空業界では様々な人が取得する資格です。
6. 航空英語能力証明
パイロットがタワーなどと通信をする際に使用するのは、もちろん英語です。国内線であっても、英語を使用します。そのため、パイロットにとって英語力は不可欠なのです。
特に、国際線では、緊急時のトラブルであっても、英語で対処しなければいけないため、国際運航に関しては英語の能力証明が必要となっています。
この航空英語能力証明は、ICAOによって実施されている者であり、レベルが1-6まであります。実際に、国際運航をする際にはレベル4以上がないといけません。
さらに、レベル4だと有効期間が3年。レベル5だと、6年。レベル6だと永久。となっているため、よほどの英語力がない限り常に資格を更新しなければいけません。
この試験レベル4でも相当むずいらしいです。。。。
まとめ
さて、今回はパイロットに必要な資格を挙げてみましたが、予想以上に大変そうではないでしょうか? さらには、一度パイロットになったからって安心なわけではなく、身体検査や英語能力は常に更新が必要であるし、新しい機種になったらまた訓練をしなければいけません。このように、パイロット人生は常に資格との戦いであるというのが、お分りいただけたでしょうか??!